大人数でキャンプに行くのと、たった一人でキャンプに行く時では適したキャンプ道具の種類が全然違います。
収納サイズの小ささや使用方法の違いはもちろんですが、特に気にして頂きたいのが”重量”の差ですね。複数人で運ぶなら気にならない重さでも、ソロキャンプでは大きな障害になりかねません。
今回はソロキャンプで”軽量化”がいかに重要なのかという解説と、究極の軽量化を目指すためのおすすめキャンプギアをご紹介していきましょう。
- 1 ソロキャンプでは軽量化がとても重要!
- 2 ソロキャンプ軽量化作戦!おすすめ道具10選
- 2.1 snow peak(スノーピーク) ラゴ1
- 2.2 STC(スノートレッカーカンパニー) ピコグリル398
- 2.3 ISUKA(イスカ) エア300SL
- 2.4 snow peak(スノーピーク) ギガパワーストーブ
- 2.5 MSR(エムエスアール) スルーハイカー100
- 2.6 CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ) EVAフォームマット
- 2.7 Helinox(ヘリノックス) チェアワン
- 2.8 snowline(スノーライン) キューブバックパッカーズテーブル
- 2.9 snowpeak(スノーピーク) たねほおずき
- 2.10 Coleman(コールマン) パックアウェイ ソロクッカーセット
ソロキャンプでは軽量化がとても重要!
前述の通り、ソロキャンプを始めるなら”軽量化”のことはマストで考えたほうが良いでしょう。
時々、グループで使っていたキャンプ用品をそのままソロキャンプに流用しようとする人がいますが、率直に言ってこれはおすすめ出来る方法ではありません。
2人以上で使うことを想定して設計されたキャンプ用品は、当然ですが基本的にソロキャンプ用のものよりも重量感があります。
広く大きく使える分、便利な側面があることも事実ですが、大抵の場合は「こんなに立派なキャンプ道具はソロには必要なかったな…」と後悔することになるでしょう。
ソロキャンプの効率アップを図るなら、「大は小を兼ねる」ではなく、「適材適所」を意識することが重要だといえますね。
軽量化をする理由
ソロキャンプで軽量化を意識することのメリットは色々とありますが、単純な話「移動が楽になる」というのは放っておけない要素です。
準備段階で試しに持ち上げてみて、「これなら何とか一人で運べそうだな」と思ったとしても油断は禁物。「一人で持ち上げられるか」ではなく「一人で運べるか」を冷静に考えてみましょう。
キャンプ道具の重さは、持ち上げた瞬間だけでなく”移動中ずっと”アナタの体にのしかかります。許容範囲ギリギリの荷物を持って行こうとすると、行きの道中だけで体力を使い切ってしまいかねません。
もちろん、キャンプ場まで車で行く場合も同じです。宿泊場所に車をベタ付け出来るサイトならともかく、駐車場からサイトまで距離があるキャンプ場も少なくありませんからね。
移動・設営・撤収に至るまで、荷物の重さは常にソロキャンパーの負担として着いて回ります。キャンプ道具が軽ければ、それだけ体力と時間の節約になるということを頭に入れておきましょう。
軽量化の方法
ソロキャンパーが荷物を軽量化するための方法はとても単純で、「一個一個のキャンプ用品を軽くする」ということが基本となります。
荷物の総重量が軽くなればいいわけですから、テント・焚き火台・シュラフ・コンロ・タープなど、あらゆるキャンプ道具を軽い物だけで揃えればいいのです。
一つ一つの重さの違いは数百グラム程度だったとしても、トータルの重量で比較すると4~5㎏の削減に繋がることだって珍しくはありません。
また「無駄な荷物を持って行かない」ということも大切な考え方ですね。初心者キャンパーがやりがちですが、何でもかんでも持って行こうとして荷物が膨れ上がってしまうケースがあります。
「使うかどうかわからない」「無いよりはあったほうがいい」程度の道具は結局労力の無駄になることが多いので、思い切って置いていくのが吉です。
持っていく道具は出来るだけ軽いものを選ぶこと、持って行かなくてもいいものは置いていくこと…この2つのポイントを意識するだけでも荷物の質は格段に上がりますよ。
ソロキャンプ軽量化作戦!おすすめ道具10選
これからソロでキャンプを始める方、あるいは今まではグループ中心だったけどソロに移行してみようか検討中の方に向けて、ここではソロキャンプに適した”最軽量級”のおすすめキャンプギアをご案内します。
ただ軽いだけのキャンプ用品ではなく、耐久性・利便性・コストといった多角的な評価を行い、本当におすすめできる製品だけをピックアップしてみました。キャンプ道具の選択肢の一つとして、ご参考にして頂ければ幸いです。
snow peak(スノーピーク) ラゴ1
使用サイズ | 105㎝×225㎝×40㎝ |
収納サイズ | 14×33㎝ |
重量 | 950g |
もともと山岳用のウルトラライト級ソロテントとして生み出されたのがスノーピークの「ラゴ1」。
標準使用における重さはたったの950g。この時点で1㎏を切っているのがすでに驚きなのですが、トレッキングポール等をフレーム代わりに使用することで本体重量を700gまで減らせます。
通常ここまで軽いテントは耐久性を犠牲にせざるを得なくなるところですが、ラゴ1は山岳基準で設計されているため長期使用にも余裕で耐えきるタフなモデルに仕上がっています。
外からは狭そうに見えますが、テントの高点をあえて後方にずらしたデザインなので、寝起きから軽作業までテント内で不自由なく動けるのも魅力です。
STC(スノートレッカーカンパニー) ピコグリル398
使用サイズ | 38.5×26×24.5㎝ |
収納サイズ | 33.5×23.5×1㎝ |
重量 | 約448g |
スイス発のアウトドアメーカーSTCの看板商品といえば、軽量&高火力の焚き火台「ピコグリル」シリーズですよね。
ピコグリルには398モデルと760モデルの2種があるのですが、ソロキャンプ目的であれば398で充分。単にサイズが大きいか小さいかの問題なので、性能差はそこまでありません。
気になる重量は、ピコグリル398モデルで約448g。これくらい軽量モデルの焚き火台だと耐荷重が低く設定されているものが多いですが、ピコグリルならがっつり薪を乗せることも可能。
横向きに薪や枝木をくべられるので火力も出しやすいですし、サイズの小さい焚き火台にありがちな「薪を小さく切り直す」という手間が要らないのは嬉しいですね。
ISUKA(イスカ) エア300SL
使用サイズ | 78×208㎝ |
収納サイズ | 14×24㎝ |
重量 | 約590g |
シュラフはキャンプ道具の中でも特にかさばるアイテムの一つですが、ISUKAの「エア300SL」なら省荷物に一役買ってくれます。
重量はたったの590gで、本体重量の半分以上(300g)がフィルパワーのダウンで占められているため、軽さと保温性を両立させた実用的なモデルに仕上がっています。
またアウターシェルに超撥水加工が施されているのでテント内の結露にも強く、長期間に渡って使用し続けてもへたりが少ないのが本製品の強みだと言えるでしょう。
ただし軽量性重視のモデルなので春夏秋の3シーズンの使用推奨であり、冬場の使用には適していないという点にだけご注意ください!
snow peak(スノーピーク) ギガパワーストーブ
使用サイズ | 106×67.5㎜ |
収納サイズ | 45×37×82㎜ |
重量 | 90g |
アウトドア用のコンロとしてはスノーピークの「ギガパワーストーブ」が一押しです。
すでに20年以上も売れ続けているベストセラー製品なのでご存じの方も多いでしょう。ギガパワーストーブは1999年、アウトドア業界で最も権威ある米バックパッカーズ誌が最優秀アイテムに贈る「エディターズチョイス」も受賞しています。
ギガパワーストーブの特徴は、なんといっても圧倒的な軽さと小ささ。重量は90g、収納した状態での大きさはニワトリの卵1個分程度という驚愕のコンパクト性能を誇ります。
初めてこの製品を見たバイヤーが見本用のミニチュアと勘違いしたという逸話が残っているほど小さな製品ですが、「ギガパワー」の名に恥じない本格的な火力を扱うことが出来ます。
MSR(エムエスアール) スルーハイカー100
フロア面積 | 9.29㎡ |
収納サイズ | 23×10㎝ |
重量 | 490g |
タープは素材や面積によって大きく重量が変わってきますので、一人で使うならMSRの「スルーハイカー100」のような軽量性特化のモデルを選ぶのが良いでしょう。
スルーハイカー100はで持ち運びに便利な本体重量490gですが、使用面積はけっこう広めに取られているので最大2~3人のキャンプでも使えます。ソロキャンプなら充分なスペースが確保できますね。
トレッキングポールを支柱にして設営できますが、ポールを持ち合わせていない場合は自然の立木などを利用すればOK。応用が利くので地形を選ばず使用できます。
耐水圧も1200㎜と悪くないので、天候に恵まれなかった時はテントに重ねる形で展開すれば浸水防止の役割を果たします。
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ) EVAフォームマット
使用サイズ | 56×182×2㎝ |
収納サイズ | 13×12.5×56㎝ |
重量 | 約270g |
キャンプ用のアイテムを軽量性重視で選ぶ時に注意して欲しいのが、軽さばかりに気を取られると寝具の温かさが疎かになりがちだということ。
たとえ夏場であっても軽量シュラフ一本では夜間に寝冷えしてしまいますので、キャプテンスタッグの「EVAフォームマット」等を下に敷いて保温性を高めるようにしましょう。
保温力アップを狙うならコットを持っていくという手もありますが、フレームを持っていく手間を省ける分、必然的にマットを選んだほうが省荷物に繋がります。
こちらのEVAフォームマットは約270gなので軽量化にもってこいですし、寝心地も良くなるのでかなりおすすめです。
Helinox(ヘリノックス) チェアワン
使用サイズ | 52×50×66㎝ |
収納サイズ | 35×10×12㎝ |
重量 | 890g |
ゆっくりのんびり過ごすならキャンプ用チェアは是非持っていきたいものですが、椅子系のアイテムは重くかさばる製品が多いので慎重に選びたいところ。
軽量モデルから選ぶなら、王道ですがヘリノックスの「チェアワン」は外れないですね。軽くて座り心地の良いアウトドアチェアといったらコレを思い浮かべる方も多いのでは?
チェアワンは座面高34㎝のローチェアで、本体重量は890gしか無いのでソロキャンパーから絶大な支持を得ています。この軽さで耐荷重145㎏というガッシリ設計も嬉しいですね。
脚部のジョイントが回転して地面にフィットする設計なので、砂浜や岩場など場所を選ばずに設置できる利便性も兼ね備えています。
snowline(スノーライン) キューブバックパッカーズテーブル
使用サイズ | 35×35×32.5㎝ |
収納サイズ | 9×9×36㎝ |
重量 | 560g |
ソロキャンプ用のテーブルはサイズも重量もピンキリなので、選ぶ時は「どの大きさが使いやすいか」を意識するのがポイントですね。
個人的におすすめなのはスノーラインの「キューブバックパッカーズテーブル」で、こちらは使用サイズで35×35×32.5㎝、重量560gのモデルになっています。
軽さだけで言えば総重量100gを切るレベルの製品が他にあるのですが、あまり軽すぎるモデルだと天板が小さすぎてマグカップくらいしか置けないというデメリットが発生します。
その点キューブバックパッカーズテーブルは一人なら問題なく食事もとれるので、初心者でも割と使いやすいサイズ感になっているのが魅力ですね。
snowpeak(スノーピーク) たねほおずき
使用サイズ | 62㎜×75㎜ |
重量 | 57g |
ランタンを持っていくならスノーピークの「たねほおずき」がおすすめ。
野球ボールくらいのサイズ感で重量は57g。小さいながらソロ用のテント内を照らすのには充分な光量を出せる他、何より可愛らしいデザインで人気を誇ります。
マグネット式のカラビナが付いているのでテントの上部に吊るすのも簡単ですし、首元に引っ掛ければネックライトとして使えるので夜間の移動にも流用できるんです!
ハイorローの光量調整が可能で、ハイで約60時間・ローで約100時間も連続点灯できるので1~2泊のキャンプであれば交換用の電池も要りません。
Coleman(コールマン) パックアウェイ ソロクッカーセット
使用サイズ | 約12.5×10㎝(ポット)/12×5㎝(カップ) |
収納サイズ | 約12.5×15㎝ |
重量 | 250g |
ソロキャンパーに人気のクッカーといえば、コールマンの「パックアウェイ ソロクッカーセット」です。
応用範囲の広いポット&カップのセットになっており、炊飯・炒め物・焼き物・汁物・湯沸かしなど一通りの過熱調理はだいたいこれ一本で行けます。
焦げ付きが発生しづらいノンスティック加工が施されているので、よっぽど汚れていない限りはティッシュかタオルで拭き取るだけで再使用できます。
手入れが簡単なので、水が自由に使えないタイプのキャンプサイトでも安心して活用できますね。